音楽産業

共同開発

■概  要

 かなり昔、Winampというフリーの音楽再生ソフトを使っていた。これには歌詞表示ができるプラグインがあり、自分で用意した歌詞をテキスト形式で保存しておけば、自動で表示することができた。洋楽は歌詞もわからず聞いていたのが、このソフトによって歌詞の意味がわかり、同じ曲で数十年ぶりに2度目の感動を覚えた記憶がある。
 YouTubeの普及前、永久保存と思ってABBAのミュージック・ビデオを購入したが、歌詞表示がなかった。たまにあるNHKなどの音楽番組では、洋楽の英文歌詞と日本語訳が同時に字幕表示されていた。これくらいのことはできるのだろうと思っていたが違ってがっかりした経験がある。
 いまYouTubeには、ABBAやビートルズなどの曲に、英語と日本語訳の歌詞を同時に表示している動画がいくつもある。これが普通の音楽を聞く人が望んできたことでなかろうか。たったこれだけのことを音楽会社はしてこなかった。YouTubeでは、本当はこの人を採用すべきだったという人がたくさん見ることができる。
 英語を洋楽で覚えることが良いことは、受験を経験したことがある人なら誰でも知っているだろう。知っているにも関わらず、日英の歌詞を表示するだけのことを、音楽会社の社長も社員も誰一人してこなかった。音楽会社の社員はトップを含めて、本当は音楽好きではない証拠といえるだろう。普通の人より音楽好きでない人材が就職したり昇進しているのは自明。本当に音楽好きの人間が就職しているのか、有名大企業だから応募したら入れたという音楽好きと言えない社員ではないか、常に疑問に感じる。人の「趣味を商売」にしている企業は、社員がマニアであるべきだろう。

 80年代にMTVが始まって、映像のない音だけだったレコードやCDとは、まったく別物のコンテンツが誕生した。現在は、映像と音楽の境目がなくなった。ところが、これだけスマートフォンが普及して、映像と一緒に音楽を聴くのが当たり前の時代になっても、未だに音楽コンテンツは歌詞表示さえままならない。これは驚くべきことではないか。YouTubeを見れば、本当はアーティストに対して対価を払いたいが、YouTubeの方が「コンテンツの質」が上回っているからこれで十分だと考える人が多いだろう。日本は、62%の人が主にYouTubeで音楽を楽しんでおり、これはCD(55%)やテレビ(48%)よりもすでに大きい(日本レコード協会)。
 無数の敵と競争するオーディオハードメーカーと違い、音楽ソフト会社は数社の自国内企業と著作権で、寡占にあぐらをかいているように見える。高級オーディオは揃えても、音楽ソフトだけは未だに時代遅れである。上記のYouTuberに教えを請いて、任意に英文・日本語訳歌詞を表示できるようにすべきである。

■業  種

  • 音楽会社

■技術レベル

  • ☆☆
  • 従来技術のみ。

■開発コスト

  • ★★

■市場・ターゲット

  • 受験生、英語学習者の全て(洋楽)
  • カラオケ好き(邦楽)
  • 自分で歌を歌うことが好きな人全て

■その他

  • 御社ブランドの新シリーズ、買い替えを推進。
  • 洋楽による英語学習法の提言。
  • 詳細は面談にて。

 

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